下り坂の下のほう

24女ニートの日記です

長野旅行・ラスト

PCの液晶が端の方から欠けて映らなくなってきた。なのでケーブルでテレビに外部出力して動画とかを見ている。無用の長物と化した感のあるテレビが役に立ってうれしい。

 
で、長野旅行の続き。書くの遅すぎるけれど。
3日目は朝から前夜夜景を見に行った展望台へ行った。夜景もきれいだったけど、朝靄がかかった山々に囲まれた安曇野や松本の街を眺めるのは楽しかった。
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展望台の丘はスキーのジャンプ台?だかにもなっているらしい。さくさくと枯芝を踏み分けることも、地元を離れてからとんと経験しなくなって懐かしかった。
ちなみにこの写真のジャンプ台にいるのが、性欲の権化こと友人である。ほとんど見えない。
 
展望台から移動したあとは、友人宅の近所にある小川の周りを散歩したりして時間を潰し、市内のパン屋さんで朝食。確か、安曇野の朝というパン屋さん。
そこは休日メインで営業しているらしく、三連休なのもあって朝一番なのにパンを買いに来るお客さんで駐車場はいっぱいだった。たまたまテラス席が空いていたのでそこで食べる。
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私が食べたのはエビとブロッコリーがサクサクのパン粉に覆われたオープンサンド(タルティーヌというのかな)とか、さっくりしっとりした生地にフロマージュ系のチーズとラズベリーを合わせたデザートタルト、トロトロのチーズとベーコンほうれん草を合わせたタルト、あときのこのポタージュを食べた。
もうここのパンは本当に美味しすぎた。どれもこれも程よい塩加減と甘さで、物足りない感じでもなく、ほっとするあたたかみがあった。一つ一つが丁寧にできてるなと感心するくらい。備え付けのトースターで軽くトーストしてから食べると、ほんのり温かくてまた格別。秋の爽やかな空気の中で食べる朝食がまたおいしさの一因だったのかも。
今回の旅行で一番気に入ったのはこのパン屋さんだったと思う。好みすぎて、タルトのパンは自分へのお土産に3つくらい買って帰った。
 
そのあとは大体安曇野の回りたいところはまわったということで、少し遠出することにした。友人が車を購入してからまだ高速に乗ってないということだったので、ちょっとだけ走らせるために、行き先は奈良井宿にした。
まぁドライブ中は相変わらず下ネタ地獄だったが、友人がグラビアアイドルの話をいつまでもし続けるのでどうでもいい知識が増えた。さあやというグラドルの子は、小学生でDカップだかFカップだかあったらしい。世の中上には上がいすぎるだろう。
 
奈良井宿は中山道の難所前の宿場町として繁栄した場所で、景観保護区域は今でも昔ながらの表店の雰囲気を残している。江戸当時は奈良井千軒、と称されるほどの栄えぶりだったそうだ。
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営業しているのかは分からなかったけれど、宿場町らしく民宿が多かった。昔から営業しているところは、やはり江戸時代から旅籠をやっていたのだろうか。いつか泊まる機会があったなら聞いてみたい話題だ。
漆器などの加工製品も昔から名物だったらしく、そこかしこにお店がある。そしてそのどれもこれもが昭和の匂いを感じさせる、古くささを伴っていてよい。奈良井宿は「昭和の観光地」感がすごい。
あとは橋を見たり、昭和ロマンな喫茶店でお茶をした。喫茶店の初老のマスターがバリトンボイスでやたらといい声だったのが印象的。
 
奈良井宿から帰るときは運転交代。人の車を運転するのは、保険に入っていても緊張する。
あとはまた温泉に日帰り入浴に行って(丘の上から夜景を眺められる露天風呂だった)、山賊焼きを食べに行った。
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山賊焼きは松本周辺のB級グルメらしいが、唐揚げと竜田揚げの中間みたいな感じで、サクサクとした歯ごたえがよかった。あと行ったお店は釜飯が有名らしい。釜飯、久々に食べたけどやっぱりおいしい。食べるたびに一人用のお釜を買いたくなる。
あと漬け物が、何を漬けたものか分からずすごく気になる。浅漬けでシャキシャキとした食感でくせがなく、ほんのりリンゴのような甘みと爽やかな香りがしたけれど、リンゴの漬け物というのは見たことがないし、街中で売ってもいなかったし。今でも気になっている。
美味しいご飯を食べて友人宅へ戻り、2日間の豪遊で疲れきった友人はすぐ寝落ちした。結局、寝る直前まで下ネタは尽きなかったのがすごい。
 
 
翌日は連休明けの火曜日、平日。友人は仕事前に駅まで送ってくれた。一度人を泊めるとさみしくなったらしく、もう一泊したらいいと引き留められたがさっさといけと送り出した。
 
そこからはまた一人旅に戻る。電車で松本まで移動して、まず東京までのバスの予約を抑える。
そのあとは松本城に向かった。外観公園内は回ったが内部を見学するためだ。公園内は3連休中のイベントブースの撤去で人がごった返していた。
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城の中は火縄銃や火薬、歴史の絵巻物など展示が充実していて、じっくり見て回ることができた。国宝なだけあって中韓など海外からの観光客も多かった。
 
城というものにそれほど深い知識はないのだけど、松本城は戦国も戦国という頃に使われた城というだけあって、戦闘を想定して作られそこかしこに残っていて狭間や石落としなどの装置が面白い。
もちろん城は防衛拠点だから当然なのだけど、私は江戸時代の文化史などを大学でやっていたから、本来の目的としての城ーー将軍や君主が住まう政治拠点以外の意味合いーーを久々に意識させられて、それが何となく新鮮だった。
江戸時代3代家光の頃まで続いた武断政治においては元和の一国一城令など、城は戦闘の拠点としての意味付けを重視されていたのに対し、徳川の支配が盤石なものとなりいわゆる天下泰平の時代まで下ると城は政治的拠点と化していった。
長く用いられるものごとが、本来の意味付け、意義から段々変わっていくというのはどんな現象、物質にもあることだけれど、そういう変化を自身の目で見られる時代、国に生きているというのは幸せなことだなと思う。
 
松本城のあとはぶらぶら散歩して、川沿いの商店街にあったカフェで休憩したり、散歩したり、ラーメンを食べたりして午後のバスまで時間を潰した。
バスは定刻通りに発車したけれど、途中中央道で事故があって(台風間近で天候も悪かった)、東京まで4時間半以上かかってしまった。でも行きで長野まで6時間半かかったので、もはや気にするほどでもなかった。
新宿からは家まで一本で帰れるので楽だった。家に帰ると、久々の我が家は地獄のように汚かった。引越し作業したくない。